本来ならどこも出かけたくないどんよりと蒸し暑く、重苦しい天気。
しかしこのジメジメした梅雨時期というのは、きのこを観察するにはもってこいの季節。
ということで、ひさしぶりにきのこ観察会に出かけてみました。
広島での参加はもちろん初めて。
場所は広島市植物公園。
きのこアドバイザーの先生といっしょに2時間ほど園内を観察し歩きます。
観察会は採集したキノコをその場で先生が同定
(生物の分類上の所属や種名を決定すること)し、メモを残してゆくというスタイル。
今までは、みんながそれぞれに採集したものを持ち帰り、
資料室で同定しながら種別にずらりと並べるやり方だったのですが
人数が少ない時は、今回のようなスタイルのほうがいいようです。
見つけたそばから名前を教えてくれるので、より覚えられやすいかも。
きのこもいろんなのが出ていましたが、それを観察する人たちもこれまた面白く
カメラにおさめつつも名前をしっかりメモする真面目な人、
足場が悪そうなところでも勇ましく進んでゆき何やら大っきなきのこをもぎとってくる人、
そのきのこが食べられるかどうかがいつも気がかりな人、
きのこを探し撮りつつもどんぐりの木チェックや松ぼっくり拾いも忙しいひと(わたし)
などいろいろ。
そして、キノコがどんなに腐っていようがカビで変色していようが
「うーんこれは○○タケかな」
とさらりと名前が出てくるきのこ先生の頭の中の引き出しがすごい。
あっという間の2時間でしたが、もう楽しすぎて暑さも忘れるほどでした。
最高にかわいいぷっくーりポルチーニ。
(ヤマドリタケモドキ/食用)
タマゴテングタケモドキ(毒)。
ヒメホウキタケのおじいさん。
わらわら群生。(名前不明)
この日の一番の大物。
いつかこの目で見つけてみたかった冬虫夏草!!
白い棒状のものが1本、にょきっと地面から出ていました。
2〜3cmくらいでしょうか。 先はくるんと曲がっています。
一度見たことのある人ならピンとくるこのかたち。
先生が慎重にスコップで掘りだし丁寧に土をはらいます。
どうやら蜘蛛に寄生する菌類のクモタケらしいです。(ぎゃー)
クモはこの根っこの巣らしき部分に入ってるそうなんですが
クモが大の苦手なわたしは、触れず。
(同じ冬虫夏草でも、セミタケとかアリタケとかだったらよかったなあ)
それでも、冬虫夏草なんてそうそう見つかるものじゃないし
前から一度ナマで生えてるところが見たかったので、ちょっとテンションが上がる。
その後また別の場所でも見つかり、にわか冬虫夏草祭り。
(一度見ると目が慣れてくるので、次から次へと見つかるのです)
自分でもひとつ見つけることができ、さらにテンションが上がる!
天日干しにすると標本にして残せるとのことだったし、
初の冬虫夏草ゲット記念ということで、もらってきてしまいましたが…
あまりまじまじと観察する気になれず、うーん、はやいとこ天気のいい日に干して
カラッカラにしてしまっておきたい気分。