2011年6月28日火曜日

簾かけました。





























緑のシェードが窓いっぱいに広がるのはまだ先になりそうなので
それまでの日よけ対策に簾をかけました。
北国ではあまり使わない簾ですが、やはり内地では必須です。
日差しを避けつつ風を通し、そして通りからの目線も遮ってくれるすぐれもの!


竹製の簾なのでけっこう重いけれど、質感はやっぱりいい。
なにより、このトリコロールカラーの紐部分が洒落ていて
思いっきり「和」に偏りすぎてないところがいいのです。




















































内側からみた景色が なんとも涼やか。
風鈴でも出してみようかな。



2011年6月27日月曜日

イヌイットのヨーヨー。

イヌイットの民族に昔から伝わる遊びはたくさんあるようですが
日本でもおなじみの遊び(あやとり、けん玉、輪投げに鬼ごっこ)
も見られ、ちょっと興味深い。

去年、網走の北方民族博物館に行った時、
はじめてイヌイットのヨーヨーの存在を知りました。
今まで見たヨーヨーとまるで違う形状。
回して遊ぶものだろうけど、どんな動きをするのかがまったく読めない。

ヨーヨーって、
考古学的にみれば人形の次に古い玩具だそうで
紀元前から存在してたものだと知り、驚きました。
(今までヨーヨーについて深く考えてこともなかったけど、
玩具のひとつとして調べていくといろいろ面白そう)

もっとも原始的な遊びのうちのひとつだったのかあ。
何事も、習うより慣れろが大事ってことで、さっそく作って遊んでみることに。






















これは博物館のミュージアムショップで購入した
「イヌイトのヨーヨー」。(北方民族博物館では“イヌイト”の呼び名で統一されています)
糸と革、おもりや綿が入っていて、自作キットとして販売されています。
(通販もしています)

おもりと綿をつめた革をきっちり糸で繕い、三角テントをふたつ作り
片方を少し長めにして持ち手を装着。
さて、この三角テントはどんな動きをするのだろう?
片方は右回り、もう片方は左回りで、手首をうまく動かしながら
ぐるぐる回してこんな風に遊びます。


エスキモーおばあちゃん、歌いながら披露。
http://www.youtube.com/watch?v=9Ag5CypMi8c


簡単に見えますが、コツを掴むまでけっこう難しいです。
ヨーヨーを床に置いて勢いよく持ち上げて回す方法でも練習してますが
7〜8回やってやっと成功するくらい。
鍛錬が必要ですな…



こちらは、ゴマちゃんの毛皮製ヨーヨー。
http://www.alaskanativearts.org/501.html

























ミュージアムショップでは、こんな面白いものもあるよ!ということで
再度ご紹介。イヌイトの雪めがね(紙製)。
本来は骨や木などで作られるもので、狩人が雪原の中を犬ぞりで走る時に
雪目防止策として装着したものです。























イヌイトの知恵の輪とモンゴルのシャガイという玩具(ヒツジのくるぶし)。
知恵の輪、ぜんぜん解けません。
シャガイはまったり濃厚な匂いが。
シャガイがたくさんあるということは羊がたくさんある家、豊かさの象徴でもあったそう。
子どもたちはこの骨のかけらを大事にし、おはじきやお手玉、すごろくに興じるのだそうです。


2011年6月25日土曜日

サーミミトン。





















6月とは思えない暑さ。
気温は高いものの湿度が低かったおかげで、日中は扇風機だけで過ごせたけれど
ちょっと庭仕事に出たり床掃除(今時期は猫の毛がすごく抜けるんですね。
去年の今頃はまだぽやぽやの産毛だったので抜け毛はほとんど
気にならなかったのですが)
するだけでドッと汗が吹き出します。
北国育ちで能動汗腺が少ないせいか、汗はほとんどかかない体質ですが
さすがに、夏場のこの時期は首に手ぬぐいが欠かせません。


そんな暑い中、納品用のミトン編みをしております。
サーミカラー、サーミ文様で極小ミトンとミニミトン2種。
実用性はありませんが、かわいいサイズ。
ヒト用サイズのサーミミトンや帽子、靴下もまた作りたいし
動物モチーフのものも作りたいし、時間はいくらあっても足りないなあ。

2011年6月21日火曜日

栗坊や。

(何故か)手芸店で、なんともかわいらしいデザインの缶を発見。
CHESTNUT SPREAD と書いてある。
ラベルには
クレマン・フォジェ「100年以上に渡って愛されてきた、発売当時と変わらない味わい。
栗の風味豊かなマロン・クリームです」(フランス産)と記されている。

ぴかぴかしすぎてないつや消しの印刷が素敵。





 色使いもデザインも文句なく美しい。
そして何より、目を引くのが、
上半身がイガイガの栗、下半身が葉っぱでできている栗坊や。

1938年に誕生したマスコットキャラクターで、maronoくんっていうらしい。
フランスの子どもらに昔から愛されてきた歴史あるマスコットキャラなんだ。
なんか、絵本になっててもおかしくない、キュートさです。

http://www.clementfaugier.fr/fr/v4/v4_accueil.aspx


ちなみに、ドングリとはブナ科の実の総称のことで
忘れられがちですが、ブナ科である栗の実も立派なドングリの仲間です。
 

ドングリスイッチ。

数度の引っ越しに無傷で通してきたお気に入りのヤコブセンのスタンド。
今回の引っ越しでついにダメージを負ってしまった。
引っ越しの途中ではなく、荷解きの最中、あやまって机から床に落下させてしまったのだ。
パイン材のうすい傘のところがバリバリに割れ、無惨な姿に。
しかし、割れたところを接着すればなんとかまだ使えそう。
遠目でみればそんなに目立たないし、灯りをつけたら全然気にならない。
ほっと胸をなで下ろす…。

ところで、このランプのスイッチ。
既成のものを取り外しレッドオークのドングリをぶら下げて使っています。

前からこうだったかのような佇まい。

この際、家中のスイッチをドングリ化させてみるとか。
すぐに馴染みそうなのは、台所かな?



2011年6月13日月曜日

1年前の6月13日。

フグがうちにやってきた日は、ちょうど1年前の6月13日でした。
「猫と暮らしたい!」これは、ずっと前からの夢でした。
転勤族でなかなか環境が整わないこともあり、
野良猫を撫でたり写真を撮ったりしながら我慢の日々を送ってきましたが
去年やっと猫と暮らせる家に引っ越すことができました。

猫を飼うときはペットショップから買うのではなく、
里親を探している方から譲り受けること、
(血統書付きとかは全然こだわりがないし、
それより身寄りのない子に手を差し伸べたい)
そして、できれば黒猫が欲しい…それだけ決めていました。

そして、里親募集の掲示板でたまたま目にとまったのがこの子でした。





















動物病院の診察でおびえまくっている黒猫。
公園近くのゴミ捨て場で一匹でいたとのこと。
母猫や兄弟とはぐれてどれくらいひとりで生きてきたのだろう。
なんとも不憫で、そして小生意気そうな顔がすっかり気に入ってしまいました。
すぐに連絡をとり、数週間後、晴れて我が家にお迎えすることになったのです。
(保護してくれた方も大の猫好き、しかしペットは飼えないマンションで
しかも重度の猫アレルギーがあるとのことで、泣く泣く里親を探すことに
なったのだそうです)

名前はいろいろ悩みましたが、
スズメのフグのぶんも、うんと可愛がってあげたいとの思いから
同じ名前をつけることにしました。

拾われる前に、カラスなどに襲われたのでしょうか、
フグの脇腹と額(目のすぐ上)には傷があり、
痛々しい写真を見せてもらった時は「跡がのこっても仕方ないな。でもいっぱい可愛がってあげよう」と話していましたが、うちにやってきた頃にはすっかり傷跡も
目立たなくなっていました。




























我が家にはじめてやってきた日。
生後約二ヶ月の女の子です。
片手でもてるくらい(500gほど)もうほんとに小さくて軽くて、
ほわほわのやわらかい生きものでした。
最初の数時間はこんなふうに部屋の隅っこや家具の隙間に隠れたりしていました。


自分の尻尾を追いかけてくるくるまわったり、
突拍子もない行動に出たり、
みゃーみゃー言いながら人が部屋を移動するたびに
たたたっとくっついてきたり、好奇心のマグマはそれは凄まじいもので、
仔猫特有のみなぎるパワーに驚かされる日々。
夜も簡単に寝るわけがなく、手足を齧られるわ、早朝から起こされるわで
最初の数ヶ月は寝不足の日々がつづきました。
(性格はチビのミイにそっくり)




























こんなにおおっぴらな仰向け姿は、
たぶんこれが最初で最後だったかも。

うちにきて2日後の昼寝姿。
























パソコンに向かうと、必ずじゃましてきて。
遊んでよとかお腹空いたとか、常に自分に注意を向けてほしいと言わんばかりの態度。
右手でマウスを操作しながら、左手はフグの枕になっていることもありました。






















8月の暑いころ。毛皮を着ていますが、暑さでバテてる様子はありませんでした。
やんちゃな盛りで、まだ仔猫の顔です。
噛みグセは相変わらずで、手編みの小物たちやウールのものは次々と餌食に、、、
遊びにきてくれた友人にも慣れてくると「かぷっ」っと甘噛み。
しかしどういうわけか、作業服系の見知らぬおじさんがおっかないのか
いつも隠れてしまうのが不思議。
ピンポンの呼び鈴を聞いたときのクルッとまわるお耳(警戒モード)、
ふみふみの時の「めぇ〜」の鳴き声、
トイレの時の真剣な表情がたまらなくカワイイ。































背中の毛がぴーんと立っています。足湯を見つめるまなざし。
今年1月頃の様子です。
この頃にはもうむやみに手に噛みついてくることはなくなり、
ストーカーのような後追いも減り、ずいぶん落ち着いてきました。
広島の家に引っ越してきてからは、お風呂にいっしょに入ってくれなくなり
(おやじの嘆きか)なんだか、ワガママ甘えん坊仔猫時代が妙に恋しくなる今日この頃。



 

猫の1才は人間では二十歳くらいなんだとか。
あっという間にわたしたちの歳を追い越してしまうだろう。
毎日、この命をぎゅっと抱きしめずにはいられない。
フグよ、うちにきてくれて、ほんとにありがとう。

2011年6月8日水曜日

はきものワールド!


















 
 
 
 
 

広島県福山市松永町にある、日本はきもの博物館・日本郷土玩具博物館に行ってきました。
7〜8年ほど前に、テレビのドキュメンタリー番組でラップランドの先住民族
サーミのブーツを観たことがきっかけで北方民族の文化に興味をもったのですが、
いろいろ調べていくうちに、日本にはきものだけをあつめた博物館があると知りました。

世界のはきもののコレクションは1,500点以上(日本のはきものは10,000足以上)、
はきものの歴史をたっぷり堪能できるなんとも魅惑的なスポット…!

あれから数年後、まさか広島に住むことになることは夢にも思わず…
念願の、はきもの博物館に行くことができました。

博物館のある松永町は全国の60パーセントを生産する下駄の町。
かつては塩田の町としても栄えていました。
松永で生まれた丸山茂助は明治11年下駄屋を開業、塩田の燃料に使う雑木に着目し、
安価な下駄づくりを始めたそうです。
それまで高価だった下駄は大衆に受け入れられ、
機械による大量生産へと発展してゆきました。

この博物館は松永下駄業100周年を記念して設立されたそうです。

http://www.footandtoy.jp/


(上の写真)奥の真ん中あたりに、サーミの毛皮製ブーツがあります。




























刺繍が鮮やかなモカシン。

























アボリジニの、エミュの羽毛とヒトの毛髪で作られた靴。

























千年も続いたという中国の世にも恐ろしい奇習、纏足。
てのひらに乗るロータスブーツのサイズは、わずか10cm前後。
幼児の親指以外の足指4本を内側に折り曲げ帯できつくしばり、
成長が止まるまで続けます。
この小さな足がエロティックな生きた宝ものとしてあがめられたのだそうです。
(『靴の事典』著:岸本孝)

こんなに間近で見たのははじめてです。
さまざまな布地を組み合わせた上に刺繍を施し、とても手の込んだつくりです。
しかし、その美しさよりも残酷さが頭から離れず。

結婚を控えた娘たちが夫の愛情や家の繁栄を託し自分の手でひと針ひと針
仕上げることもあったそうです。
























こちらは、日本の雪ぐつ(草履、草鞋)コーナー。
地方ごとにぜんぜん違って、おもしろい。













































郷土玩具も予想以上におもしろかったです。
いちばん気に入ったのが、セワポロロという木彫りの人形。
サハリンや北海道に住んでいる少数民族ウイルタに古くから伝わる
精霊なのだそうです。
日本の玩具とはやはりどこか違う雰囲気です。獣の襟巻きが気になる…!

アイヌの木彫りの熊は子どもの頃からあまりにも身近に見てきたので
とくにじっくり見ることはなかったけれど、こうしていろいろ並べてみると
木製の人形も民族によっていろいろなカラーがあっておもしろいなあ。






































かごに入った赤ちゃん。東北地方の嬰児籃(えじこ)人形。

こけしのえじこ人形
http://folkcraft.samurai47.com/2009/07/post-7.html



博物館内にある、マルヤマ商店事務所を再生したCOFFEE HOUSE SABOT。
大正ロマンあふれる雰囲気のよい喫茶店、次回はぜひ時間に余裕をもって行きたい。