2011年6月13日月曜日

1年前の6月13日。

フグがうちにやってきた日は、ちょうど1年前の6月13日でした。
「猫と暮らしたい!」これは、ずっと前からの夢でした。
転勤族でなかなか環境が整わないこともあり、
野良猫を撫でたり写真を撮ったりしながら我慢の日々を送ってきましたが
去年やっと猫と暮らせる家に引っ越すことができました。

猫を飼うときはペットショップから買うのではなく、
里親を探している方から譲り受けること、
(血統書付きとかは全然こだわりがないし、
それより身寄りのない子に手を差し伸べたい)
そして、できれば黒猫が欲しい…それだけ決めていました。

そして、里親募集の掲示板でたまたま目にとまったのがこの子でした。





















動物病院の診察でおびえまくっている黒猫。
公園近くのゴミ捨て場で一匹でいたとのこと。
母猫や兄弟とはぐれてどれくらいひとりで生きてきたのだろう。
なんとも不憫で、そして小生意気そうな顔がすっかり気に入ってしまいました。
すぐに連絡をとり、数週間後、晴れて我が家にお迎えすることになったのです。
(保護してくれた方も大の猫好き、しかしペットは飼えないマンションで
しかも重度の猫アレルギーがあるとのことで、泣く泣く里親を探すことに
なったのだそうです)

名前はいろいろ悩みましたが、
スズメのフグのぶんも、うんと可愛がってあげたいとの思いから
同じ名前をつけることにしました。

拾われる前に、カラスなどに襲われたのでしょうか、
フグの脇腹と額(目のすぐ上)には傷があり、
痛々しい写真を見せてもらった時は「跡がのこっても仕方ないな。でもいっぱい可愛がってあげよう」と話していましたが、うちにやってきた頃にはすっかり傷跡も
目立たなくなっていました。




























我が家にはじめてやってきた日。
生後約二ヶ月の女の子です。
片手でもてるくらい(500gほど)もうほんとに小さくて軽くて、
ほわほわのやわらかい生きものでした。
最初の数時間はこんなふうに部屋の隅っこや家具の隙間に隠れたりしていました。


自分の尻尾を追いかけてくるくるまわったり、
突拍子もない行動に出たり、
みゃーみゃー言いながら人が部屋を移動するたびに
たたたっとくっついてきたり、好奇心のマグマはそれは凄まじいもので、
仔猫特有のみなぎるパワーに驚かされる日々。
夜も簡単に寝るわけがなく、手足を齧られるわ、早朝から起こされるわで
最初の数ヶ月は寝不足の日々がつづきました。
(性格はチビのミイにそっくり)




























こんなにおおっぴらな仰向け姿は、
たぶんこれが最初で最後だったかも。

うちにきて2日後の昼寝姿。
























パソコンに向かうと、必ずじゃましてきて。
遊んでよとかお腹空いたとか、常に自分に注意を向けてほしいと言わんばかりの態度。
右手でマウスを操作しながら、左手はフグの枕になっていることもありました。






















8月の暑いころ。毛皮を着ていますが、暑さでバテてる様子はありませんでした。
やんちゃな盛りで、まだ仔猫の顔です。
噛みグセは相変わらずで、手編みの小物たちやウールのものは次々と餌食に、、、
遊びにきてくれた友人にも慣れてくると「かぷっ」っと甘噛み。
しかしどういうわけか、作業服系の見知らぬおじさんがおっかないのか
いつも隠れてしまうのが不思議。
ピンポンの呼び鈴を聞いたときのクルッとまわるお耳(警戒モード)、
ふみふみの時の「めぇ〜」の鳴き声、
トイレの時の真剣な表情がたまらなくカワイイ。































背中の毛がぴーんと立っています。足湯を見つめるまなざし。
今年1月頃の様子です。
この頃にはもうむやみに手に噛みついてくることはなくなり、
ストーカーのような後追いも減り、ずいぶん落ち着いてきました。
広島の家に引っ越してきてからは、お風呂にいっしょに入ってくれなくなり
(おやじの嘆きか)なんだか、ワガママ甘えん坊仔猫時代が妙に恋しくなる今日この頃。



 

猫の1才は人間では二十歳くらいなんだとか。
あっという間にわたしたちの歳を追い越してしまうだろう。
毎日、この命をぎゅっと抱きしめずにはいられない。
フグよ、うちにきてくれて、ほんとにありがとう。