2012年12月24日月曜日

鯉とくるみとクランプス。























チェコのパン細工オーナメントと出会ってから
やはり気になるのは、チェコの伝統的なクリスマスはどんなものなのか、ということ。
宗教色が薄く、いろんな国の文化を取り入れるのが得意な日本人からすると
古くからの伝統をかたくなに守るヨーロッパのクリスマスというものは
とても興味深いものです。

チェコのクリスマスに欠かせないものといえば、鯉なのだそうです。
市場で生きた鯉を買ってきて(かなり大きい)
身はフライにし、内蔵はスープにするのだそう。
宗教上、クリスマスには肉ではなく魚を食べてきた歴史があり
海のないチェコでは鯉をたくさん養殖しており、クリスマスには
どこの家庭でも鯉料理を食べるのだそうです。
(鯉のウロコをお財布にいれておくとお金がはいってくるという言い伝えもあり
 チェコの人にとって鯉はとても縁起のよい魚なのですね)

調理するまでの間、水を張ったバスタブに鯉を泳がせておくそうで
おじいちゃんとのクリスマス』という絵本(チェコの伝統的なクリスマスが
描かれている素晴らしい絵本です)にもこのシーンが登場します。
きっと、この少年のように鯉に名前をつけて可愛がる子も
たくさんいたんだろうなあ。

樅の木を吊るしたバルコニー、キッチンでは鯉のかたちのクッキーを焼き
くるみのボートにロウソクを灯す、絵本にはチェコならではのクリスマスの風景が
丁寧に描かれており、ロウソクやリンゴやクッキーを飾った昔ながらの素朴なツリーも
とってもすてき。

























割ったくるみの殻にロウソクを灯し水に浮かべ、ボートの動きで
翌年の運勢をみるくるみ占い。絵本には登場しませんが、
半分に切ったリンゴの真ん中にきれいな星が出るかどうかで
翌年の運勢をみるリンゴ占い。




























今回、あまりにマイナーなのでWeb Shopには並べなかったのですが
世界のなまはげ好きとしては外せない悪魔(チェコ語でCeltiと呼ぶ)。
12月5日の夜、聖ニコラウスと天使とともにやってきて
悪い子には顔に炭を塗ってお仕置きをするという悪魔。
角と長い舌が不気味ですが、パン細工はずいぶんとぼけた表情です。
(我こそなまはげ好き!という方がいらっしゃれば、次回仕入れますー)