先月のはなし。
2階の寝室で眠りにつこうとした時のこと。
天井付近でなにやらゴソゴソと物音がした。
しばらく暗闇で耳をすましていたが、いっこうにおさまらない。
「ネズミか、Gか、はたまた座敷童か…」
なにせ、古い家だし隙間が多い家なので、何が出てもおかしくない。
灯りをつけ、音のする方向を注意深く見る。なにも出てこない。
暗くしてまた布団にはいるとまたゴソゴソ始まる。
その音がだんだん大きくなってくる。
いっしょにいたフグも警戒して鳴きはじめた。
また灯りをつけ、音の方向を見る。
天井ではなく、どうもエアコンのダクトの穴付近から音がする。
そして、隙間からほこりのようなものがポロポロ落ちてきた。
何かが出てくる…!
突然黒い物体が勢いよく飛び出し、部屋の中を飛びまわった。
「ぎゃーーーーーーーっ」
真夜中の悲鳴。
なんと、コウモリくんが部屋の中に入ってきたのだった。
コウモリは嫌いじゃない。
むしろ好きなほうだと思う。
日が暮れる頃、カクカクした動きで空に消えてくコウモリを見るのは好きだし
コウモリの骨格標本も美しいと思うし、奈良にあるこうもり博物館も
いつか行きたいと思っている。
それに、コウモリの指人形だって持っている。(威張るところじゃない)
けれど、真夜中、謎の音、正体不明、狭い部屋の中、というシチュエーションが恐過ぎた。
血を吸われるような気もして…(そんなわけないのだが)
コウモリくんは家族に捕獲され、外に放たれました。
小さくて可愛かったそう。
今から思えば、顔見たかったなあとちょっと後悔。
これは捕獲したコウモリくんではなく…
アメリカ フォークマニス社のパペット人形。
胴体部分に指をいれられるようになっています。
フグに片耳を齧られ、欠けています。
黒猫に、コウモリ。
なんだか魔女が好きそうな動物たちだなあ。